公開日:2023年1月6日
住宅というものは、どれだけ丁寧にしようしていたとしても、
何かしらの経年劣化が起こってしまいます、
特に、断熱材のようななかなか直接見ることのできない部分については、
知らない間にやせ細ってしまい、機能しなくなっていることがあります。
もちろん、断熱材のリフォームをすればその機能は回復しますが、
住宅と断熱材がマッチしていなければ、
不具合が起こってしまうことがあります。
大切なのは、断熱材の特徴を理解している確かな技術を持つ専門業者に工事を依頼することです。
そこで今回は、主な断熱材のメリット・デメリット、
おすすめの商品を紹介していきます。
断熱材の特徴を比較してみよう
まずは断熱材の特徴を、種類ごとに紹介しましょう。
無機繊維系の断熱材
① グラスウールの特徴
グラスウールとは、ガラスを細い繊維状に加工した素材です。
壁・天井・床などさまざまな箇所に施工でき、
コストパフォーマンスも良いため広く普及しています。
原料がガラスなので、不燃性が高く、
さらに吸音性も高いので、防音素材としても利用されることがあります。
繊維の密度を高めて厚みが増すほど断熱性もアップするのですが、
湿気に弱いというデメリットがあることから、
防湿・結露対策が必須になります。
熱の伝わりやすさを示す熱伝導率は0.033~0.050W/(m・K)となっています。
代表的な製品としては『アクリア』シリーズ(旭ファイバーグラス社製)があります。
繊維が細ければ細いほど断熱性が高まるのがグラスウールの特徴ですが、
約3ミクロンという超細繊維で作られています。
『アクリア』シリーズの中でも『アクリア アルファ』は2016年度の一般財団法人 省エネルギーセンター主催の
「省エネ大賞(製品・ビジネスモデル部門)』で
「資源エネルギー庁長官賞」を受賞するほど評価が高く、
住宅用のグラスウールとしては世界最高水準の熱伝導率を誇ります。
また、湿気に弱いというデメリットに適応した高性能防湿フィルム付きの製品もあります。
② ロックウールの特徴
玄武岩・スラグなどの鉱物を主な原料としている素材で、
繊維状に加工して利用します。
グラスウールと特徴が似ていますが、
燃えにくく熱に強い素材です。
さらに撥水性が高いのですが、
湿気には弱いために対策が必要になります。
また、触れるとチクチクするのでかゆくなってしまうことがあります。
熱伝導率は0.035~0.047W/(m・K)となっています。
代表的な製品としては『アムマット』シリーズ(JFEロックファイバー社製)があり、
室内側に防湿フィルムが貼られているので、
湿気対策としても機能する製品です。シリーズのひとつである『アムマット プレミアム』は
、防湿フィルムをさらに厚くしているので結露対策としても機能的です。
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木質繊維系の断熱材
③ セルロースファイバーの特徴
新聞紙や段ボール、おがくずなどの天然の木を原料として、
綿状にした素材です。
ホウ酸や硫酸アンモニウムを加えて、
難燃性や防虫効果を高めることで素材として使用できます。
この素材は充填工法で施工することから、
隙間を作らずに気密性の高い断熱材となります。
素材自体がもともと持っている吸放湿性が活かされるので、
内部結露の発生を抑制できます。
環境に優しいだけでなく、防音や吸音にも効果がありますが、
コスト的には割高になることとこの施工ができる専門業者を探さなければいけないというデメリットもあります。
熱伝導率は0.038~0.040W/(m・K)となっています。
代表的な製品として『スーパージェットファイバー』(日本製紙木材社製)があり、
この製品は新聞古紙を主原料としています。
全国共通のリフォーム補助金制度である「断熱リノベ」(高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業)の補助対象製品にもなっているので、
補助金を活用できます。
また、一本一本の繊維の中に空気胞により
高い断熱性・吸湿性を実現し、結露の防止にもつながっています。
天然素材系の断熱材
④ 羊毛(ウールブレス)の特徴
原料である羊毛に防虫処理を施した素材です。
この防虫効果は半永久的に継続するといわれていて、
羊毛特有の高い調湿力と断熱性を持っているのがメリットです。
また古代より絨毯にも使用されているように、耐久性にも優れています。
しかし、価格が高く、断熱材としては新しい部類の素材であることから、
施工できる業者を探すのに時間がかかるリスクがあります。
熱伝導率は0.039~0.049W/(m・K)となっています。
代表的な製品として『サーモウール』(コスモプロジェクト社製)があります。
この製品は、厳選したヴァージンウールと特殊ポリエステルを原料とした断熱材で、
生活臭を消臭するという効果もあります。
独自の技術で製造された特殊ポリエステルを活用することで、結露を抑制しています。
また、欠陥が見つかった場合の補償制度も充実しているのも嬉しいポイントです。
⑤ 炭化コルクの特徴
ワインの栓などの製造で出た端材のコルクを活用し、
炭化させた素材です。
たくさんの空気を含んでいることから、
断熱・調湿・吸音に優れているのが特徴で、自然由来の防虫効果があることからダニを寄せ付けないことも期待されています。
端材を使うので環境に優しい素材といえますが、価格は割高です。
熱伝導率は0.037~0.045W/(m・K)となっています。
代表的な製品として『コルダン』(東亜コルク社製)はあります。
この製品は、コルクが本来持つ断熱性を炭化させることでさらに強化したもので、天然の調湿機能により結露の発生を防止します。
また、吸収力が高いのも特徴で、ホルムアルデヒドやアンモニア臭などをしっかり吸収し、アレルギーの原因となるダニも寄せ付けないという特性があります。
発泡プラスチック系の断熱材
⑥ ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)
ビーズ状にしたポリスチレン樹脂を発泡させた、いわゆる発泡スチロールと同じ素材です。
柔らかい、軽量、加工しやすい、水を吸わないという特徴があるので、結露の防止にも役立ちます。
発泡プラスチック系断熱材の中ではコストパフォーマンスに優れていますが、
無機繊維系の断熱材よりは価格帯が高く、熱に弱いというデメリットもあります。
熱伝導率は0.024~0.043W/(m・K)となっています。
代表的な製品として『EFR40/EFR50』(高本コーポレーション社製)があり、発泡スチロールの燃えやすく柔らかいという欠点を克服し、炎が触れたとしても燃えにくく、形状崩れも起こりづらくなっています。
また、人体に無害なホウ酸でコーティングしているため、シロアリ被害の予防にもつながります。
⑦ 押出法ポリスチレンフォーム(XPS)
ビーズ法ポリスチレンフォームとほぼ同じ素材を、発泡させながら押し出して固い板状に成形した素材です。
プラスチックの粒がビーズ法よりも小さくなるため、
薄くても高い断熱性を発揮し、水に強く軽量で加工・施工がしやすいというメリットがありますが、熱には弱いです。
熱伝導率は0.024~0.043W/(m・K)となっています。
代表的な製品として『ミラフォーム』(JSP社製)があります。
完全に密閉された独立気泡により熱伝導率を大幅にダウンさせることに成功しました。
コンクリートの約50分の1の断熱性を誇り、水分がほとんど浸透しないという特性もあるため、結露対策にも有効な製品です。
また、発泡剤に温室効果ガスを使用しないノンフロン製品ですので、
ホルムアルデヒドも不使用ですし、
再資源化のシステムも整ったエコな断熱材となっています。
また、『スタイロフォーム』(岡部社製)という製品もあり、
熱伝導率が低く断熱性能を発揮して冷暖房のエネルギー消費を抑制してくれるのが特性です。
ノンフロンタイプですので環境に優しく、軽く丈夫で加工がしやすいことから、
効率的な施工が可能なのもメリットです。
⑧ 硬質ウレタンフォームの特徴
ポリウレタン樹脂に発泡剤を加えた素材で、ボード状の素材だけでなく、
施工場所に直接吹き付ける工法も可能です。
気泡に含まれる小さなガスが熱の伝導を抑え、
断熱性が高くなっています。
デメリットとしては、高価であることと燃えた場合に有毒ガスが発生する可能性があることです。
熱伝導率は0.023~0.040W/(m・K)となっています。
代表的な製品として『アクアフォーム』シリーズ(日本アクア社製)があり、
ノンフロンのエコな断熱材です。
現場発泡硬質ウレタンのシェアNo.1を誇る人気製品で、
多量の空気を含む超微細気泡が高い断熱性を発揮します。
直接吹き付ける施工方法のため、気密性も高くなっています。
さらに、シリーズの中にはシロアリ・ゴキブリ・ダニなどの対策のために防蟻剤・防虫剤を使用した製品もあります。
⑨ フェノールフォームの特徴
フェノール樹脂に発泡剤や硬化剤を加えた素材で、
熱を帯びると硬化するために不燃性が高くなります。
また有毒ガスが発生する心配もほとんどなく、
熱伝導率も0.019~0.036W/(m・K)と圧倒的に低くなっています。
また、耐久性も高く長期に渡って高い断熱効果を維持できるのですが、
ほかの断熱材よりもかなり高額になってしまうことがネックです。
代表的な製品として『ネオマフォーム』(旭化成建材社製)があり、
微細な気泡の中に断熱性の高い発泡ガスを閉じ込めることで
長期間に渡って性能を維持することに成功しました。
熱伝導率の低さもトップクラスで、
木造・鉄骨造・RC造など建物の種別を問わずリフォームに活用できます。
また、素材の特性上、火事でも燃え上がらないですし、
ノンフロン・シックハウス対策・リサイクルシステムなどエコにも配慮した製品となっています。
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「外張り断熱」と「充填断熱」は何が違うのか
断熱材が関わるリフォームでは「外張り断熱」や「充填断熱」という工法で施工が行われます。
外張り断熱とは、家の基礎部分や外壁・屋根に断熱材を施工することです。
建物の構造ごと覆うことができる工法で高い断熱性を発揮しますが、
リフォーム価格が1㎡につき約8000円からとやや高額となっています。
一方、充填断熱は、断熱材・パネルを外壁・内壁・天井・床に施工する方法で、
「吹き込み工法」もこの充填断熱の一種です。
リフォーム価格は、1㎡あたり約4000円からとと安いのですが、
外張り断熱よりも断熱性能がやや劣るというデメリットがあります。
熱伝導率とは何か
先述の素材の特徴の中に出てきた、「熱伝導率」という言葉があります。
これは、物質の熱の伝わりやすさを表す割合・量を表す単位で、
熱伝導率の数値が低いほど熱が伝わりにくい(断熱効果が高い)という意味になります。
ちなみに、熱伝導率は厳密にいうと、厚さ1mの物質の両面に1℃の温度差がある場合、
1㎡の面積あたりに伝わる熱量を表しています。
断熱性をアップさせる方法としては、ただ単に熱伝導率が低い材質を選ぶだけではなく、
素材の厚みも重要です。どの断熱材をどれくらいの厚さで施工するかは、
断熱工事の経験がある専門業者と相談しながら決めていきます。
施工業者によっておすすめする断熱材や工法が違う
先述の通り、断熱材にはさまざまな種類があり、
それぞれにメリットもデメリットもありますので、
どの断熱材が一番良いかという正解はありません。
最適な断熱材は住居によって違いますし、
専門業者によっても考え方が違います。
また、得意とする分野、扱うメーカーもさまざまで、
コストと機能を鑑みてどのような素材をどのように施工するかを決めていきます。
気になる断熱材があったとしても、
それが最適かどうかわからないケースもあると思います。
また、予算内で施工できるかどうかもわからないでしょう。
そこで、ひとつの業者の意見だけで判断するのではなく、
断熱リフォームが得意な複数の業者に相談して、
提案内容や見積を比較する「相見積」を行うことをおすすめします。
相見積をすると、その工事における大体の価格相場も把握できますし、
その住宅にとっての最適な断熱リフォームの方法もわかると思います。
最終的には、最も信頼かつ納得できる提案をしてくれた専門業者に工事を依頼すると安心ですが、
相場とかけ離れている場合は、なぜこの価格なのかをしっかり確認しておきましょう。
良く読まれている江戸川塗装の記事はこちら:無責判定から有責判定(火災保険風水害250万円認定)に変わりしっかりと工事が依頼出来ました。
リフォームをするときは慎重に検討を!
断熱材のリフォームは、かなり大掛かりな工事になります。
そして、それなりの予算がかかることになりますので、
素材選び・業者選びはじっくり時間をかけて検討したいところです。
火災保険を活用した工事が得意です。
適切な業者選びはもちろん、火災保険の活用法を見つけ出せるかもしれません。
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